もし、あなたが軽度~中度難聴で補聴器の経験がないのであれば、先ず AirPods Pro 2を試してみることをお勧めします。
X(Twitter)でたびたびポストさせていただいている「補聴器の代替品としてのAir Pods Pro(2)」について、いくつかの記事を紹介させていただきます。
Bloombergの報道 「What’s Next for Apple’s AirPods: Health Tracking, USB-C and Lower Prices」 [2023.07.23]
2023年7月2日 Bloombergの報道 などによると、Appleが聴覚アクセシビリティへの取り組みをより強化していくことが確認できます。
- AirPods の売上は年間数十億ドルであり、年間100億ドルの市場である補聴器として、AppleはAirPodsをより適切に位置付ける方法を模索している
- 聴力機能テスト機能の取り組みを開発中(現時点ではAppleソフトとしてはインポートされていない)
- AirPods ProはConversation Boost (会話強調)や Live Listen などの補聴器のような機能を追加済みだが、FDA規制によりチャンスが生まれ、Appleは既存補聴器メーカーからエンジニアを雇用した
Appleは AirPods Pro (2)をOTC補聴器としてFDAへは申請しておらず、パーソナル音声増幅製品 (PSAP) メーカーと同様に、同社のマーケティングには「難聴」や「補聴器」という言葉がありません。
しかしながら、Air Pods Pro 2および AirPods Proは高品質の OTC 補聴器に期待されるすべての特性を備えています。
では専門家は、Air Podsをどのように捉えているのでしょうか?
オーストラリアの国立音響研究所(NAL)のNicky Chong-White博士による、補聴器の代替品としてのAirPods Proについてのディスカッション [2023.07.19]
オーストラリアの国立音響研究所(NAL)のNicky Chong-White博士による、補聴器の代替品としてのAirPods Proについてのディスカッションからまとめました。
- Air Pods Proの補聴器としての機能は、自分で聴力検査図(オージオグラム)をロードするなりでセルフフィッテイングによる増幅と圧縮・会話ブースト(指向性)・雑音抑制の3つがある。会話ブーストと雑音抑制はユーザがオンオフできる
- Air Pods ProはOTC補聴器ではなく、普通のワイヤレスフォン。しかしながら例えば軽度難聴の人がレストランで会話する場合などに有用である。状況に応じた使い方が可能
- いくつかの異なる難聴プロファイル:健聴・軽度難聴(フラットなレベル)・中度難聴(いくつかの傾斜がみられるレベル)の人に対して、ヘッドフォンの収容部のゲインを実際の耳挿入ゲインと比較したところ、通常の音声レベルでは約65dBではかなり処方と一致した。小さな音声はNAL-NL2に比べて十分な増幅は得られず、大きな音声ではゲインが大きすぎる。処方補聴器よりも少し直線的であるように聞こえる。ただし、平均レベルの入力に対しては適度な損失を一致させるという点でかなりうまくいっている
- Appleは、音楽サウンドをより良くするのを(補聴器として機能させるよりも)優先しているのかもしれない(補聴器として機能させることで音楽の品質をそこないたくないなど)
- Air Pods Proと処方補聴器の比較。会話ブーストおよび雑音抑制機能について調べた。正面のスピーカーからの音声に対して横と後ろからノイズを発生させたところ、会話ブーストと雑音抑制機能がオンの場合、SNRが約5~7dB向上することがわかった。これは処方箋補聴器の基本モデルに匹敵する。21歳から59歳までの17人の被験者に対して、雑音下の会話認識が12%向上した。
- Air Pods Pro2では雑音抑制機能がさらに強化された
- 補聴器を考えている人にとって、第一歩としてAir Pods Proを使うのは処方箋補聴器への足掛かりとなる
- 雑音抑制(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)は騒音にさらされている若者にとっても有用な機能である
このディスカッションで挙がっている機能の他に、iPhone本体をリモートマイクとして使用する機能もありますよ!
今すぐ、Air Pods Proを補聴器として使ってみたい方は以下のリンクを参考にお手持ちのAir Pods Proを設定してみてください。(このスライドはいつか日本語にしたいと思います。)
NALによる聴覚デバイスとしてのAir Pods Proの評価レポート
NAL(オーストラリア国立音響研究所)にて、AirPods Proが軽・中度の難聴者の聴こえをカバーし、騒がしい場所でのバックグラウンドノイズ下での聴力を7dB改善させることを示唆。
https://www.hearingtracker.com/opinion/will-apple-make-an-otc-hearing-aid
私も老人性難聴な母へ試したことがあって、抵抗なく身に着けてくれて会話が聞こえやすいと喜んでくれました。その後、耳鼻科で聴力検査してもらい、補聴器を処方してもらいました。歳をとったから聴こえないのは当たり前ではなく、歳をとってもいつまでも会話を楽しんでもらえました。
強力な振動で知らせてくれる安価な目覚まし時計です。
2つの時刻をセットできます。
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