補聴器買うならコストコ(Costco)は超おススメ [2026年1月版]

皆さま、お久しぶりです。あたふたしている内に、前回の更新から1年以上経ってしまいました。ご要望が多かったコストコで販売されている補聴器について、最新情報に更新させていただきました。

補聴器選びは大変ですよね。高価な買い物なので失敗したくないですし。
2026年1月現在の補聴器販売の状況を見ると、依然としてコスト面では、コストコでの購入がベストと私は考えます。
「コスト面では」としたのは、現在の補聴器は装用者の聞こえの状況に応じた細かな調整が必要です。購入価格は上がっても調整スキルが高い・通いやすい補聴器販売店さんを選択するというのが一番ではあるかと思います。
以降、コストコ補聴器について解説させていただきますが、多分に私個人の見解(多々ある情報の取捨選択も含めて)に過ぎないので、皆さまにおかれましては是非様々な補聴器を試聴の上、自分の聞こえにあった補聴器を選択されますようお願いいたします。

解説に入る前に、コストコ補聴器の概要について、以前の記事を参照ください。

目次
  • 耳掛け式の補聴器はどのブランドも両耳で22万8千円
  • コストコブランドで以前カークランド・シグネチャー10(KS10)の充電器不良や信頼性の問題で一時撤退していたフォナック補聴器がSennheiserブランドとして復活
  • Jabra Enhance Pro30および、philips 9050がAuracastに対応
メーカー商品名(タイプ)ベースモデル
SennheiserSonite R-LiPhonak Lumity
JabraEnhance Pro 30Resound Vivia9
PhilipsHearlink 9050Oticon Intent1
REXTONREACHSignia IX7
コストコで販売されている補聴器(耳掛け型)(2026年1月現在)

Hearing Tracherの記事を中心に各補聴器についてまとめました

1. ゼンハイザー (Sennheiser)

  • モデル名: ソナイト R-Li (Sonite R-Li)
  • ベースモデル: 世界シェア1位のSonova(ソノヴァ)社(フォナックの親会社)の最新プラットフォーム(Lumity相当)
  • 特徴: 2025年後半から登場。かつてコストコで大人気だった「カークランド KS10(フォナック製)」の技術がゼンハイザーブランドとして復活。
    • 強力な「オートセンス OS 5.0」: 周囲の音環境を自動で分析し、設定を切り替える能力が非常に高い。
    • Bluetooth接続性: iPhone/Android問わず、あらゆるBluetooth機器と安定して繋がり、ハンズフリー通話が非常にスムーズ。
    • ロジャーを接続可能。
    • TVコネクター付き。
    • Auracastには非対応。
  • Hearing Trackerの評価: 「騒音下での言葉の聞き取りやすさ」と「多機能性」で極めて高い満足度。特にフォナック・ユーザーだった人からの乗り換え評価が高いです。

2. ジャブラ (Jabra)

  • モデル名: Jabra Enhance Pro 30
  • ベースモデル: GN(リサウンド)社の最新モデル「Vivia9(ビビア9)」相当。(9はViviaのグレードで最高クラス)非常に騒がしい」から「静か」な環境まで、360度の音環境を最も細かく自動判別し、指向性マイクの幅をリアルタイムで無段階調整します。
  • 特徴: 業界最小クラスのサイズ。
    • Auracast(LE Audio)対応: 次世代Bluetooth規格に完全対応しており、公共施設やテレビでの Auracast 放送を直接受信可能。
    • M&RIEマイク: 耳の穴の中にマイクを配置することで、より自然な集音性能を実現。
  • Hearing Trackerの評価: 「LE Audioの将来性」と「小型なデザイン」を重視するユーザーに選ばれています。「騒がしいレストランでの会話の輪郭が、Pro 20より明らかに鮮明になった」と評されています。

3. フィリップス (Philips)

  • モデル名: HearLink 9050
  • ベースモデル: デマント社(オーティコンの親会社)の最新モデル「Oticon Intent1」相当。ハードウェアはほぼ同じですが、「音をどう処理して届けるか」というソフトウェアの哲学が異なります。(下表参照)
  • 特徴: 4Dセンサー: ユーザーの「動き」や「意図」を検知して音を最適化。ユーザーの頭の動き(うなずきや振り向き)を検知し、「今、誰の声を聞こうとしているか」を推測して、リアルタイムで集音範囲を調整します。
    • AIノイズリダクション: 背景の雑音を瞬時に抑え、声を浮かび上がらせる。
    • Auracast 対応。
  • Hearing Trackerの評価: 「音質が自然で、長時間の装用でも疲れにくい」と評価されています。「Intent 1の方が音の奥行きや音楽の自然さで勝る」という意見がある一方で、「HearLink 9050の方が騒音下での言葉の明瞭度(カッティング)が鋭い」と感じるユーザーも多く、好みが分かれるポイントとなっています。
項目Oticon Intent 1Philips HearLink 9050
処理思想OpenSound (脳への全開放)SoundMap (AIノイズリダクション)
アプローチ周囲360度の音をバランスよく脳に届け、脳に「選別」させる。AI(DNN)を用いて、雑音を強力に排除し、「言葉」を浮き上がらせる。
聞こえ方の傾向空間の広がりが自然。どこに誰がいるか把握しやすい。声の輪郭がはっきりしており、メリハリのある「聞きやすさ」を重視。
Oticon Intent1とPhilips HearLink 9050のソフトウェアアルゴリズムの違い

4. レクストン (Rexton)

  • モデル名: Rexton Reach
  • ベースモデル: WS Audiology(シグニアの親会社)の最新モデル「Signia Integrated Xperience (IX)」相当。「会話」と「背景音」を完全に独立した2つのプロセッサーで処理する点にあります。
  • 特徴: マルチストリーム・アーキテクチャ: 複数の話し手を同時に追跡し、騒がしい場所での会話の明瞭度を向上。「会話」と「背景音」を完全に独立した2つのプロセッサーで処理する点にあります。
    • 第1プロセッサー: 話し手の声を捉え、明瞭化する。
    • 第2プロセッサー: 周囲の環境音を捉え、臨場感を保ちつつ騒音を抑える。
      これにより、騒がしい場所でも背景音に会話が埋もれず、音が立体的に聞こえるのがこのプラットフォームの思想です。
  • Hearing Trackerの評価: 複数の人と会話する機会が多いアクティブなユーザーに好まれています。

ここで、各社の開発思想をGemini3と壁打ちしてまとめてみました。
私自身の長い補聴器装用履歴と照らし合わせても、大体こんな感じかなと。補聴器を装用するとき、何を重視するかをこの各社の思想の違いから検討していくのもありかもしれません。

ブランド(メーカー)核心となる開発思想音信号処理のアプローチ接続性(Bluetooth)の哲学
Sennheiser (Sonova)Speech in Noise(騒音下での言葉)「オートセンス OSによる全自動化」。環境の変化を補聴器が自動判別し、ユーザーに操作させない。音質は「フォナック譲り」の力強く明るい音。「徹底した汎用性」。Auracastを捨ててでも、古いスマホやPCなど「あらゆる機器と直接つながる(Bluetooth Classic)」ことを絶対視。
Jabra (GN Hearing)Organic Hearing (オーガニック・ヒアリング)「耳本来の機能を模倣する」。M&RIE(マイク・イン・イヤー)技術に象徴されるよう、耳介の集音機能を活かした自然な音の方向感を重視。「未来志向」。Auracast/LE Audioの普及をリードし、次世代規格への対応を最優先する。
Philips (Demant)SoundMap (AIノイズリダクション)


(参考:ベースモデルのOticon)
BrainHearing (ブレインヒアリング)
AI(DNN)を用いて、雑音を強力に排除し、「言葉」を浮き上がらせる。

(参考:ベースモデルのOticon)
「脳をサポートする」。騒音を消し去るのではなく、Deep Neural Network (DNN) を使い、全周囲の音をクリアに脳へ届け、脳が聴きたい音を選べるようにする。
「バランス重視」。音質と最新規格(LE Audio)の両立を図る。最新チップでAI処理能力を最大化。
Rexton (WS Audiology)Augmented Experience (拡張体験)「言葉の明瞭度とタフさ」。音声と環境音を別々のプロセッサで処理する「ダブル処理」が特徴。騒がしい場所での「聞き取り」という実利を最優先。「保守的・実用主義」。安定性を重視。ハードは対応可能でも、ソフトウェアの有効化(Auracast等)には慎重。
コストコ補聴器4大メーカー:開発思想の徹底比較


1. Sennheiser (Sonova/フォナック) の思想

  • 核となる哲学: 「Speech in Noise(騒音下での言葉)」の克服。騒音の中でも目の前の人の声を確実に届ける」ことを最優先。
  • アプローチ: 環境を自動判別する「オートセンス OS」により、ユーザーが操作せずとも補聴器側が常に最適な「答え」を出してくれるスタイルです。補聴器単体の性能に限界を設けず、「ロジャー(Roger)」という外部デバイスを含めたエコシステムで解決を図る。
  • 1対1へのこだわり: 「ステレオズーム」などの非常に強力な指向性技術を用い、周囲の騒音を物理的に切り捨ててでも、目の前の人の声を浮かび上がらせることに特化しています。近距離の音声(目の前の会話)の明瞭度は業界トップクラス。
  • 接続性の真意: Bluetooth Classicを採用しているのも、単に「便利」だからではなく、仕事や日常生活における「あらゆる通話や対話」の機会を逃さないための「確実な通信」というコミュニケーション重視の姿勢の現れです。

2. Jabra (GN) の思想

  • 核となる哲学: 「Organic Hearing(自然な聞こえ)」。「補聴器を特別な機器ではなく、体の一部(あるいは高性能イヤホン)のように扱う」
  • アプローチ: 補聴器のマイクを耳の穴の中に配置(M&RIE)し、自分自身の耳の形を活かして音を集める。接続性において常に業界の先頭を走っています。「Auracast(オーラキャスト)」への対応力もその一つ。スマホやガジェットとのシームレスな連携を求める層に最適です。
  • 違い: Sennheiserが「強力に絞り込む」のに対し、Jabraは「自分自身の耳で聞いているような自然な空間感覚」を重視します。

3. Philips (Demant/オーティコン) の思想

  • 核となる哲学: 「BrainHearing(脳が音を理解する)」。周囲の音を遮断せず、あえて360度すべての音を脳に届ける」ことで、脳が自然に聞きたい音を選別できるようにする考え方です。Philips は「音をどう処理して届けるか」という考えの元、Oticonとはソフトウェア処理が異なります。
  • アプローチ: 騒音を消さず、AI(DNN)を用いて全ての音を整理して脳に届ける。「空間処理」が非常に優れています。特定の音だけを強調するのではなく、「どこに誰がいて、どんな雰囲気か」という空間の自然さを重視するため、長時間装用しても疲れにくい。
  • 違い: 1対1に絞り込むのではなく、「周囲で何が起きているか」を把握しながら会話ができる「脳の自然な働き」をサポートします。

OticonのBrainHearingについては下記の記事も参考にしてみてください

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4. Rexton (WSA/シグニア) の思想

  • 核となる哲学: 「Augmented Experience(音の分離処理)」。「会話の音」と「背景の音」を完全に分けて処理する2重プロセッサー思想(シグニアIXプラットフォーム譲り)です。
  • アプローチ: 言語音声と環境音を別々のプロセッサで処理する。複数の人が同時に喋る「グループ内での会話」に強いとされます。背景音の臨場感は残しつつ、複数の話し手の声を同時にロックオンして浮かび上がらせる処理が得意。活発に外出や会食を楽しまれる方に選ばれています。
  • 違い: 言葉を鮮明にしつつ、背景音も快適に保つという「聞き取りの明快さと快適さの両立」を実用的に追求しています。

ご自身にあった補聴器が見つかりますように!

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この記事を書いた人

通信関係の開発やってます。重度難聴で両耳人工内耳を装用しています。

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